エクセルで糖質量を管理することで、インスリンを打つ量の調整に成功

1型糖尿病として生活していくにあたり、退院してまだ間もない私は、食事の摂取方法に困惑していました。

病院の栄養士からは、日本糖尿病協会が発行している自己管理ノート(https://www.nittokyo.or.jp/modules/patient/index.php?content_id=4)になにを食べたか記入、あるいは写真を撮って記録するように言われていたのですが、手帳はマスが小さいため、また写真は普段から撮る習慣が無いのと、具材や調味料がなにを使用してるか分からないと思ったので、エクセルに記録するようにしました。

 

A列の行の項目は下記の通り。

「血糖」:測定した血糖の値
「時間」:血糖値を測定した
時間
「メニュー」:食事内容(例えば「白米120g(糖質44g)」など。分かる場合は、使用した調味料やそれぞれの糖質量も記入)
「糖質」:そのとき食事した糖質量の合計
「インスリン」:そのとき打ったインスリンの単位数

 

B列の行には「日付」を入力。

 

C列以降は、インスリンを打つタイミングとして下記を入力。

「朝」:朝食前
「後」:朝食~昼食の間
「昼」:昼食前
「後」:昼食~夕食の間
「夕」:夕食前
「後」:夕食以降
「就寝前」:就寝直前
「備考」:いつもと異なる行動をとったときなどに記入(例えば、ショッピングで1時間歩いた等)

主にインスリンを打つ「朝・昼・夕・就寝前」の行に入力し、低血糖が起きたときや、ちょっとおやつを食べたときなどに、各食事の「後」の欄に入力しています。

これをひたすら入力していき、慣れたら血糖の値に合わせてインスリンを打つ量を調整してみました。億泰(担当医。なぜそう呼んでいるかはこちらを参照)からも前後±2単位までの調整はOKとの指示があったうえで行っています。

それにより、私の場合、インスリン1単位で血糖が50前後下がることが分かりました。

各食事の内容や量が定まってきた頃、エクセルを見返すと、例えば下記のようなとき

「昼:191」「インスリン:8」
「夜:122」「インスリン:7」

昼の血糖値が高かったのでインスリンは通常7単位のところ、1単位増やし8単位で打ちました。その日は特に運動を行ったわけでもなく、いつも通りの生活を送り、また摂取している糖質量もいつもと同じように統一しました。
そのため、単純計算で

昼の血糖値 191 – 夜の血糖値 122 = 69 の誤差

そのように調整した日を何日か確認すると、1単位が大体50前後であることが分かりました。

上の例のように、50以上も下がる時もあれば、50未満で収まる場合もあります。
調整したのが朝なのか昼なのか、食事は何を摂取したか、その日の運動量などによっても変わると思うので、多少の誤差はあると思いますが、1単位でどれだけ血糖値が動くかを把握しておけば、「この後ちょっと歩くから1単位少なく打とう」など行動を伴っての調整がしやすくなり、生活がとても便利になります。

 

エクセルは毎食入力するのが面倒くさいですが、細かいところまで記録をとることができるのが利点です。もちろん、続かなくては記録にならないので、写真の方が合う方はそれで問題ないと思います。

私も面倒くさがりなので、たまに記録が抜けてるときがありますが、やはり見返したときに「あ~なんで書いてないの」と自分につっこむこともしばしば。

最初は、食事のことなどで慣れないことでいっぱいだったり、そもそも病気を受け入れられない状態だと思いますが、前に進むためにも「最初が肝心」だと思います。

病気のことや記録をとることについて、最初は頭がついていかなくても、後から理解していけばいいと思います。そのためにも、何も理解できていない状態でもいいから、なんらかの形で記録を取っておくことをおすすめします。

きっと後々になって、自分の今後の生活においてとても役に立つはずです。

KUTANECO

KUTANECO

30歳で1型糖尿病が発病。

これまでの日常に、1型糖尿病というスパイスを加えた毎日を綴ることで、私自身の記録に、また同じ環境の皆さまの参考になればと思います。

その他、趣味に関する内容も随時更新します。

また、インスタグラムにて1型糖尿病での生活をコミック風に共有しているので、併せてご覧ください(↓下のアイコンをクリック)

目次