こんにちは、KUTANECO です。
1型糖尿病で妊娠すると、より厳密に血糖管理を行う必要がありますよね。
私も妊娠中は血糖コントロールのために、食事内容や食事方法についていろいろと模索しました。
そのうちのひとつとして分食があります。
この記事では、私の妊娠中の分食方法やその結果についてを記載しています。
妊娠を希望する、または妊娠している1型糖尿病の方の参考になれば幸いです。
分食とは
妊娠中、高血糖になるのを予防するための対策として分食という方法があります。
字の通り、1回の食事を2回に分けて食べるという方法です。
1型糖尿病でない妊婦さんでも行う方法なので、あまり抵抗感なく行えると思います。
分食の効果
分食を行うことで、
・血糖値の上昇を抑える
・食後が苦しくなりにくい
というふたつのメリットがあります。
血糖値の上昇を抑える
妊娠中の目標血糖値は食前100以下、食事2時間後120以下!
ただ、基本的には常に血糖値を一定に保つのが理想です。
ですが、一度の食事で、食事直後の血糖値が急激に上昇してしまうという人は少なくないと思います。
それを改善するため、1回分の食事を半分に分ける、または3分の2と3分の1に分けて食べることで、その上昇を抑えることができます。
それを続けることで血糖値の振れ幅が小さくなり、その結果、HbA1cの数値を抑えることができます。
食後が苦しくなりにくい
おなかが大きくなってくると胃が圧迫されて、いつも通りの食事量でも、食後におなかが苦しく感じる場合があります。
そのため食事の量を分けて食べることで、おなかの苦しさを軽減しつつ、1食分の栄養をしっかりとることができます。
分食の方法
実際の分食の方法は下記のとおりです。
ちなみに、私は超速効型インスリンのヒューマログを使って実践しました。
①いつも通り食前に、食事1回分のインスリンを打つ。
②1回分の食事の半分あるいは3分の2までを食べる。
③2時間後に、残りの半分または3分の1を食べる。
1回に食べる量が少ないので、最初は物足りなさを感じるかもしれませんが…そのうちに慣れてきます。
特に高血糖になりやすい食事(私は朝食)にて実践してみると、効果が分かりやすいです。
ただし、分食する場合は、低血糖を防ぐため「2時間後に食べる」という時間の制約があるので、外出の予定があったりすると、食べる時間の調整が必要になってくるので、その点は注意が必要です。
私の分食記録
私はもともと食べるとおなかが出る体質でした。
そのため、妊娠して少しおなかが出てきた頃、食事するとさらにおなかが出っ張って苦しかったので、それをきっかけに分食を考え始めました。
①徐々におなかが大きくなってきたことで食後が苦しく感じ始めると同時に、食直後の血糖値の上昇を抑えられず、担当医に相談したうえで分食を開始
②食直後の血糖値の上昇がコントロールしづらい朝食と昼食で分食を実践
分食開始頃からの、血液で測定した血糖値の記録がこちら。
※ピンクのライン以下から分食開始
※ピンクの数字は血糖値150以上
※空欄は、明らかに低血糖でも高血糖でもないとリブレで判断した箇所
11月前半
11月後半
12月前半
12月後半
1月前半
1月後半
2月前半
時間はかかりましたが、徐々に高血糖が少なくなっているのが分かります。
妊娠当初は血糖値200以上を出すこともあったため、はじめは血糖値150を超えないことを目標にしていました。
すると、分食を開始して3ヶ月後には段々と血糖値120以下が多くなってきました。
高血糖を出すことも少なくなり、心にも余裕が出てきたので、血糖面でも精神面でも安定した妊娠生活を送ることができました。
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まとめ
1型糖尿病で妊娠すると、母子の安全のためきちんと血糖コントロールする必要があります。
食直後の高血糖がHbA1cを上げる大きな要因のひとつなので、それを避けるための手段として分食は有効です。
分食するときは、低血糖を防ぐため1回目と2回目の食事の間隔を2時間以上あけないようにすることだけ注意が必要ですが、慣れると血糖値が安定することで心の余裕もでてきます。
妊婦さんだけでなく、高血糖が気になる方は担当医と相談のうえ、実践してみてください。