どこで挙げる??結婚式の挙式会場の絞り方 ―式場タイプ 選定編―

結婚式を挙げるにあたり、一番最初に悩むのが式場かもしれません。

式場に強い希望がある方は別として、特に相手とのゆかりの場所が無ければ、なにをもって決めればいいかはなはだ疑問ですよね。

しかも、最近では専門式場だけでなく、ホテルやレストランまで結婚式が挙げられるのだから、選択範囲が広すぎて、この時点で結婚式を挙げることがめんどくさくなることも…

そこで、一般的にどんな式場があるのか、私なりの見解付きで紹介します。
前回の記事『挙式のタイプ選定編』と合わせてご検討いただければ幸いです。

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結婚式場のタイプを把握しよう!

結婚式は、主に下記の場所で挙げることができます。

・ホテル
・専門式場
・神社
・ゲストハウス
・レストラン

それぞれの良い点を「おすすめポイント」、事前に注意・確認しておいた方がよい点を「検討事項」としてピックアップしました。

また、出席した側としての私の感想も入れてありますので、参考にしてもらえたら幸いです。

 

ホテル

チャペルやレストランなど、結婚式を挙げるための設備がほぼすべて備わっているため、1箇所で式から披露宴まですべてを行うことができます。設備面やサービス面を考えると、総合的に、新郎・新婦はもちろん、どのようなゲストでも安心して出席できるのが魅力です。
また「ホテル」という格式が、新郎・新婦に限らずゲストも、普段立ち入る機会が少ないという理由で期待感が高まります。

 

おすすめポイント

サービス面の充実
→ スタッフの応対はもちろん、エレベーターや車いす完備などのバリアフリー面も充実しており、どのようなゲストが訪れても安心できる環境があります。

宿泊施設が完備
→ 遠方から出席する方がいる場合でも、前泊・後泊することで安心してもらえるのがいいところ。ホテルによっては、結婚式を挙げた新郎・新婦に宿泊サービスが付くことも。

アクセス良好
→ 駅から近かったり、駐車場スペースが広かったりと、利便性が高いです。お子様連れでベビーカーを使用する方や、ご年配の方、遠方で土地勘の無い方にとっては、会場が近いのは何かと安心です。

 

検討事項

コスト面に注意
→ ドレスや装花、映像関係、ペーパーアイテムなど、全般的にコストが高めに設定されているため、その後の準備でいかに調整していくかが悩むかもしれません。ただ、それぞれ自分で探して持ち込んだり、手作りしたりすれば、金額を抑えることもできます。ただし、持ち込み料が発生するものもあるので、事前に確認しましょう。

貸し切りできない
→ 披露宴会場がいくつもあり、基本的に他のカップルの結婚式との時間が調整されています。そのため、時間を気にせずゆっくりゲストと話したりすることができず、進行が遅れないようにするため、当日がバタバタ感じる方もいるようです。もっとゆっくり話す時間が欲しい、という場合は2次会などを行うのが良いでしょう。

オリジナリティに欠ける
→ ウエディングがメインの会場ではないので、他の会場に比べたらアレンジによるオリジナリティを出すのは難しいかもしれません。ホテルによって出来ることと出来ないことがあるので、その点はプランナーと相談しましょう。

 

ゲスト側として出席した感想

「〇〇ホテルで式を挙げる」と聞くと、やはり「おぉ!」と名前だけで迫力があります。当日も、結婚式それ自体と、ホテルの魅力にわくわく。会場の格式高い雰囲気と、ウエディング姿の花嫁に圧倒されます。

披露宴の料理も、ホテルごとに有名なメニューがあったりして、それを食べることができるのもゲストとしては嬉しいです。

また、通常、混雑しがちなお手洗いも、ホテルによっては数多く設置されているので、進行に間に合わなかったりすることが少ないです。そしてお手洗いがキレイだと結構うれしい。私の中では重要ポイントです。

ホテル式で苦労したことは、しいて言えば、ホテルなので会場内が広く、自分が出席する会場やクロークが分からなくなったりしてスタッフに聞くことがたまにあります。また、自分が出席している式の担当スタッフがどの人なのか分からなくて声をかけづらいこともあります(もちろん、スタッフ側は誰が声をかけてきても大丈夫なように共有されているはずですが)。

また、ハードルが高い分、いろいろ期待してしまう部分があります(だからといってがっかりしたエピソードもありませんが)。

 

専門式場

結婚式を行うために造られた会場のため、式から披露宴まですべて執り行うことができます。いろんな新郎・新婦のタイプに合わせて、雰囲気の異なるチャペルを併設しているところもあり、あらゆる面で選択肢が多く設けられているのも魅力のひとつです。

 

おすすめポイント

設備面や演出面に特化
→ 結婚式に特化した会場のため、設備に関してはもちろん、演出にも力を入れているので、アレンジの希望が叶いやすい会場です。音響設備が最新だったりもするので、映像や音楽をフルに活用することもできます。

結婚式専門のスタッフに安心感
→ 結婚式専門の会場なので、スタッフもその道のプロ。基本的な進行はもちろん、専門式場ならではの提案に優れているようです。スタッフの豊富な経験は、結婚式に未知な新郎・新婦にとっては心強い味方です。

ウエディングドレスなどの提携先が多い
→ ウエディングレスや引き出物など、各種提携先が多く用意されているので、「着たいドレスが無い…」「気に入った引き出物が見つからない…」という悩みはほとんど無いようです。

 

検討事項

貸し切りでない
→ 他のカップルの結婚式もあるので、当日のスケジュール感に慌ただしさを感じることも。ただし、他の新郎・新婦と鉢合わせることが無いようにスケジュールが組まれているので、気になる点があれば事前に確認しておきましょう。

コスト面に注意
→ アレンジがしやすい分、いろいろとオプションを加えるとコストがどんどん高くなりますまた、提携先が多い分、提携先を使用せず自分で持ち込む場合は持ち込み料が発生する場合があります。何を充実させて、何を抑えるかをしっかり検討しましょう。

クオリティに注意
→ 価格重視で提供している会場ほど気を付ける必要があるのは、質。例えば、私自身ゲストとして感じたのは、会場によって料理の味に差があることです。ゲストとしては料理も楽しみのひとつなので、ハードルも高くなります。ゲストの満足度を上げるためにも、試食会は必ず行った方がいいでしょう。
また、設備においても、受付のテーブルが欠けてたり、色がはげていたりすることも。特にゲストは装飾に目がいくので、細かいところほど気づきがちです。ブライダルフェアなどで会場の細部までしっかり見極めましょう。

ゲスト側として出席した感想

やはりスタッフの安心感が強いと思います。専門式場には2階建ての会場も多く、階段上や階段下、いたるところにスタッフがいるので、お手洗いの場所をすぐ聞けたり、また対応がとても良くて(あとすごく笑顔)ゲスト側としてもとても安心で、助かります。ホテルのように会場が広すぎないので「どの人が担当のスタッフか」という迷いもありません。

ちょっと残念な点で言えば、会場にもよると思いますが、お手洗いの数が少ないです。進行に合わせてゲストがお手洗いに行く時間は大体決まっているので、大抵混雑します。そして、進行が進んでしまうタイミングだとスタッフから「戻ってください」などと止められることも…これは結構ダメージが大きいです。

 

神社

チャペルとは違った趣のある和の結婚式に、ゲストも魅了されます。ホテルや専門式場でも和装の結婚式はできますが、神社は格別。儀式中は聞き慣れない言葉が多く、意味が分かりづらいですが、それぞれの意味を知れば、キリスト教式とそう変わりません。伝統的な和装婚は、今まさに人気が高くなっています。

 

おすすめポイント

和の奥ゆかしさを体感
→ 普段身近に感じる神社も、結婚式となると格別です。ひとつひとつの儀式から、日本の伝統を感じることができます。
また、衣装も特別。白無垢でしか着用しない綿帽子も、この機会ならでは。他にも角隠しを選べたり、髪型はかつらでも洋髪でもどちらでもOK(洋髪がダメなところもあるようなので、事前に神社に確認した方が安全です)日本の伝統とトレンドを組み合わせることで、この時代ならではの雰囲気を出すことも。

夫婦の仲の良さを感じ取れる
→ キリスト教式は、新婦のお母さんが新婦のベールを下ろし、新婦と新婦のお父さんが腕を組んでバージンロードを歩くという、親子の照れくささや切なさがじんとくるスタートとなりますが、神前式では、新郎新婦揃っての入場となるため、ふたりが照れつつも笑顔で歩く姿がとても心温まります。ふたりの仲の良さを垣間見ることができるのは、神前式ならではの魅力だと思います。

結婚式後も気軽に立ち寄れる
→ 神社は普段から出入りしやすいので、下見はもちろん、式後も、記念日に立ち寄ったり、年始にお参りに行ったり、赤ちゃんのお宮参りに行ったりと、いつまでも記念に残る身近な場所になります。

 

検討事項

参列者数に限りがある場合も
→ 神殿内の大きさによって、収容人数が変わってきます。そのため、神社によっては収容人数が少なかったり、親族のみの列席となる場合も。事前に、出席してもらいたい参列者数と、収容人数を確認しておきましょう。

天候に左右される
→ 「参進の儀」という、親族揃って本殿までの境内を歩く儀式がありますが、雨の場合だとそれが行えない、または雨の中歩くことになるそうです。

バリアフリーではない
→ 古くからある神社は、階段が多かったりスロープがなかったりと、ご年配の方などには厳しい場合も。車椅子を利用している方などが参列する場合は、どれだけサポートしてくれるかを事前に確認することをお勧めします。

 

ゲスト側として出席した感想

天候が良かったこともあり、神社をバックに白無垢姿の友人が非常にステキで、とても印象的でした。私の周りではチャペル式が多いので、神社で和装は珍しく、印象深く記憶に残っています。

白無垢も、綿帽子をかぶった友人もいれば、生花で頭を覆わせた友人もいて、和装でもいろいろ楽しめるんだな、というのが分かりました。

室内ではないので、季節によっては神殿の中が暑かったり寒かったり感じるかもしれません。もちろん、扇風機やヒーターは用意されているのですが、座る場所によって当たらなかったりするので、自分で調整できるモノがあれば用意した方がいいなと思いました。

また、挙式を神社、披露宴をホテルにしたりと、会場を分けることで雰囲気がガラッと変わるので、違う雰囲気を味わえるのも楽しかったです。
ただ、移動のためのタクシー代をゲストの人数分用意したり、披露宴までの空いた時間をつぶすためにお茶代まで用意してくれた友人もいました。ゲストとしてはとてもありがたいし嬉しいですが、本人たちにとっては負担も大きかったのではないかな、と思います。

 

ゲストハウス

邸宅のような外観がステキな一軒家タイプ。専門式場の延長線で、2000年代から広まっている会場のため、結婚式に必要な設備等が備わっています。

 

おすすめポイント

貸し切りによるプライベート感
→ 同時間帯で他の挙式が無いので、他のカップルと鉢合わせたり、いろんなゲストで会場内がごたごたしたり、ゲスト側も会場を間違えることがありません。会場を自分たちだけで使用できるので、おもいっきり楽しめます。

敷地内にガーデンやプールがあるところも
→ 敷地内はすべて自由に使うことができるので、ガーデンでのデザートビュッフェやプールサイドの飾りつけなど、会場の外の演出も可能なため、全体的に自由度が高く、自分たちらしいアレンジができます。その分、雨が降った場合の対策もプランナーと相談しておく必要があります。

また、真夏や真冬に会場外の演出を入れる場合は、気温の調整が必要なので、一度検討した方が良さそうです。

当日のスケジュールに余裕がある
→ ゲストハウスは、1日に1~2組の利用が一般的なため、余裕のあるスケジュールを組むことができます。時間配分に気を使うことなく、ゆっくりゲストと話す時間を設けることもできます。

 

検討事項

天候に左右される
→ 屋外の敷地で演出を行う場合は、当日に雨が降ることも考えておく必要があります。屋根があるのか、屋内での演出に変更するのか、どういった対応になるのか事前に確認しておくことと、そうなってしまう可能性があることを十分に覚悟しておきましょう。

アクセスに注意
→ 敷地内は自然や緑を重視しているので、駅から遠かったりする場合があります。ゲストハウス側で送迎がつくのか、駐車場はあるか、特にご年配のゲストがいる場合には、駅からのアクセスを配慮しましょう。

自由にできる分、格式に注意
→ 「ゲストハウス」は近年広まった新しいスタイルの会場のため、両親やご年配の方などには馴染みがありません。自分たちらしさを出すあまりカジュアルになりすぎたり、自由すぎる進行は目上の方々の反応が気になるところ。進行含め一度ご両親に確認をとることを忘れずに。

 

ゲスト側として出席した感想

他のカップルのゲストなどがいなかったので、混雑もなくスムーズに会場内を歩けました。貸し切りは、ゲスト側からしても気持ちにゆとりが感じられました。

ただ、専門式場の感想にもありますが、ゲストハウスは貸し切りのためか、お手洗いの個室が余計に少ないのかな、と思いました(会場にも寄ると思いますが)。どうしても待ち時間が発生するので、お手洗い周辺に写真やアイテムなどがあれば、待ち時間を気にすることも少ないかもしれません。

 

レストラン

アットホームに料理を楽しめるレストランウエディング。食事のジャンルも和・洋・仏など、幅広く選べます。料理が一番大事!という場合は、レストランウエディングも視野に入れてみては。

 

おすすめポイント

とにかく料理が美味しい!
→ 間違いなくおすすめ&安心できるポイントです。厨房が近くにあるため、温かいメニューは温かいうちに提供されるので、料理が冷めてる…なんてこともありません。
また、新郎新婦の出身地の食材を使いたい、などメニューに希望がある場合も、融通がきくところが多いようです。

なお、料理を楽しんでもらうなら、料理が提供されてからの進行も気になります。手を止めなければいけない催しなどがあると、せっかく料理がベストの状態で提供されても時間が経ってから食事することになってしまいます。とことん料理にこだわりたい場合は、進行もしっかり考えましょう。

貸し切りできる
→ 貸し切りにできるレストランが多く、みんなでゆっくりと食事を楽しめるアットホーム感が味わえます。レストランをまるごと貸し切り、個室を貸し切りなど、人数によって貸し切りできる大きさが変わってくるので、事前にレストランに確認しましょう。

記念日に再度楽しむ
→ 結婚式後、記念日に同じレストランで食事を楽しむのもステキですね。レストランによっては、事前予約で結婚式当日と同じメニューを提供してくれるところもあるようです。結婚式を挙げたレストランで思い出のメニューを味わいながら、いつまでも記念日を大切にする、なんて理想的です。

 

検討事項

挙式会場の有無
→ レストランの敷地内にチャペルが併設されているところもありますが、レストラン以外で式を挙げている方も多くいます。もしそれぞれ別の会場で行うなら、それぞれの打ち合わせが必要になるので、打ち合わせ回数が多くなることを覚悟しておきましょう。
また、挙式会場とレストランの移動手段も考えておく必要があります。

格式に注意
→ 「レストランウエディング」と聞くと、カジュアルな雰囲気を想像する方が多いです。実際には、超高級料亭だったり知名度の高い有名なレストランだったりと、それを覆すこともありますが、それは場所が決まってからの話。サービスがとても優れたところやビュッフェスタイルのところなど、レストランにも様々なタイプがありますので、レストランウエディングにする場合は、どういったレストランで行いたいのかを、両親へ事前に伝えておくと安心です。
なお、海外挙式後の1.5次会などで行う場合には、ビュッフェスタイルもおすすめです。

設備面が不十分の場合あり
→ もともとがレストランなので、結婚式を想定した設備などが不十分の可能性があります。例えば、ゲストの控室が無かったり(または小さかったり)、お手洗いが男女兼用だったり、ベビー用のおむつ台がなかったりと、予想外の落とし穴があったりします。想定できる設備は事前に確認しておきましょう。

アクセスに注意
→ 駅から遠いレストランの場合、送迎バスが出なかったり、駐車場が無かったりと、アクセス面に苦労する可能性があります。特にご年配の方などには、事前にタクシーの用意をするなどの配慮が必要になるかもしれません。

ゲスト側として出席した感想

残念ながら、レストランウエディングは一度も出席したことがありません…レストランウエディングに出席したことのある彼に聞くと、イイ意味でかしこまってなくて、カジュアルに食事が楽しめたそう。

ゲストとしては、結婚式の食事もかなり楽しみな要素のひとつなので、「レストラン」だったらかなり期待しちゃいます。一方で、やはりカジュアル感が強いイメージがあるため、「1.5次会なのかな?それとも披露宴?会費制?」と、どういった形で主催するのか、どこまでフォーマルな恰好で行けばいいのかなどに悩んでしまうかも、と思ったので、特に挙式を行わないパターンの場合は、詳細が聞けると安心するかな、と思いました。

 

以上が、各式場の良い点、気を付けるべき点です。一般的な見解と、私の個人的な意見も含めて紹介させていただいていますので、すべての会場が上記に当てはまるわけではありません。

結婚式場の絞り方

ひとつ前の記事『どこで挙げる??結婚式の挙式会場の絞り方 ―挙式のタイプ 選定編―』では、自分のフィーリングで挙式のタイプを決めてみては、とお伝えしました。自分の好みの挙式でなければ、モチベーションは上がりませんしね。

それに加え、ふたつ前の記事の『どこで挙げる??結婚式の挙式会場の絞り方 ―国内・海外 選定編―でお伝えした、結婚式を挙げるうえで何を重要視しているか、何を軸にして選択していくかを改めて認識したうえで、式場も決めていくといいと思います。

自分の好み・フィーリングに、その軸を肉付けしていくイメージです。

どの式場のタイプを選んでも良いところはたくさんありますし、会場として弱い点も必ずあります。どのように対策すれば改善できるか、ひとつずつ検討を繰り返していくことで、自分達の理想の結婚式に近づくはずです。

自分達の理想の結婚式を叶えてくれそうな会場を探すことは、実際に行ってみないと分からないこともあるのでなかなか大変です。

でも、見つけられたときのわくわく感や嬉しい気持ちは格別です。

大変だからこそ、やりがいややりきった感が味わえるので、妥協せずにがんばってステキな式場を探してみてください!

KUTANECO

KUTANECO

30歳で1型糖尿病が発病。

これまでの日常に、1型糖尿病というスパイスを加えた毎日を綴ることで、私自身の記録に、また同じ環境の皆さまの参考になればと思います。

その他、趣味に関する内容も随時更新します。

また、インスタグラムにて1型糖尿病での生活をコミック風に共有しているので、併せてご覧ください(↓下のアイコンをクリック)

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